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附属研究所

重点領域研究

 乐彩网175005年度に重点領域研究で採択された研究の概要です(3月末)。

子どもの最善の利益のための看護師と保育士の協働と連携に関する研究

研究代表者:杉野 寿子

 

 

 小児病棟は、成長発達が保障されるべき子どもたちが入院する。保育士と看護師は入院中の子どもの成長発達を支援することで、「子どもらしく?その子らしくいられる」ための重要な役割を担ってきた。本研究は、医療が必要な子どもにとっての最善の利益を追求した支援を行うため、看護師と保育士がそれぞれの強みを生かした協働実践について検討することを目的とする。

本研究チームが2022年度までに実施した全国の小児病棟を対象にした調査から、互いの専門性の尊重や連携についての課題が明らかとなった。

そこで、本学の看護師および保育士のそれぞれの養成課程に所属する乐彩网17500による「絵本プロジェクト」を立ち上げ、互いの専門性を発揮し協働しながら、入院中の子どもが治療や検査等を乗り越える準備のための絵本(子ども向け医療絵本)を制作し、2024年3月に3種類の絵本が完成した(うち1種類はデジタル絵本)。

プロジェクトに参加したそれぞれの養成課程の乐彩网17500らは、臨床の小児科医や医療保育士に相談しながら、現場のニーズや子どもの思いを反映した内容に仕上がるよう制作した。

さらに、医療現場では日本語が理解できない外国にルーツのある子どもや保護者もいるため、英語版のデジタル絵本も作成した。中国語版も作成中である。

絵本制作終了後に、プロジェクトに参加した乐彩网17500への効果を分析するためアンケート調査を実施しており、職種間の協働や連携における効果の分析結果を公表する予定である。

 

地域包括ケアシステム構築に向けたGISを活用した地域診断ー精神障害者の在宅療養実現を目指してー

研究代表者:小嶋 秀幹

 

 

 日本における精神科医療の特徴として、突出した精神科病床数、長期入院、入院受療率の高さなどが挙げられる。これらを背景に、国は精神保健医療福祉のビジョンとして"入院医療中心から地域生活中心へ"との理念を明示し(H16年)、 "精神障害者が、地域の一員として、安心して自分らしい暮らしができる"「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」構築を目指している(H29年)。また、社会資源の偏在や過不足、アクセシビリティなどが健康状態と関連することがGIS(地理情報システム)を活用した医療資源分析により示されている。これらの背景から、本研究は、福岡県内における精神障害者の療養(再入院、長期入院、地域生活日数)に関連する要因を分析?可視化し、地域包括ケアシステム構築に向けた施策の意思決定に寄与することを目的に精神障害者の保健医療福祉に関する公表データを集計?分析し地図上にマッピングした。

 その結果、福岡県は全国と比較し精神科医療施設が充実しており、市町村別入院状況では、田川圏域において再入院率が低い一方で長期入院者数は県内トップであり、GIS分析?可視化によって、都市部と比較して就労系福祉施設へのアクセスに不便さがあることが明らかになった。長期入院の要因として地域療養移行の受け皿となる社会資源へのアクセシビリティ、就労系福祉施設の偏在が影響している可能性が考えられた。これらの結果を基に、R5年度は.更なる精神障がい者の医療?福祉の関連データを追加し、長期入院、再入院の要因分析を行った。市町村別精神疾患入院患者数(人口10万対)は、最小値と最大値に6.8倍の差があり、地域差が大きかった。また、長期入院、再入院及び地域生活継続日数に対しても医療資源の偏在が関連していた。加えて、精神障がい者に対する福祉サービス事業所は、人口集中地域に集中し、患者数(人口10万対)に見合ったサービス整備がなされていない可能性が確認された。分析結果の解釈には、実際に精神疾患の方々に関わる機関や専門職との情報共有、意見交換が必要である。これにより地域の実態を加味した、新たな見解や解釈、優先的課題、実現可能な解決策の検討につながることが期待される。可視化した分析結果を、精神障がい者支援に関わる行政機関等と共有し、早期退院、再入院予防、地域での生活継続に資する、社会資源の特徴や機能、さらに、具体的なサービス内容や質の検討につなげたい。

神経再構築とその細胞?組織?個体が創生する神経情報の理解への挑戦ー神経情報を医療機器に直結できるBMI技術に向けた基盤研究ー

研究代表者:芋川 浩

 

 

 21世紀の科学といわれている神経科学の分野は非常にめざましい発展を遂げている。さらに、その成果が、我々の情報処理活動や神経系の疾患等の解明にまで直結する可能性も高くなった。そこで、本研究では、SF映画でも登場するようなサイボーグ技術の第一歩として、AIと生の神経との接続および神経の再構築、それに伴う生の神経と機械の情報処理における神経機構の解析やそのギャップの関する研究を進めている。現在、未分化細胞からの神経細胞の分化および他細胞との再構築研究を進めている。さらに、オルガノイド組織構築をクローン生物の再生と組み合わせて解析を進めている。また、心理学的意味をもつ脳内情報処理を検討するため、ラットの脳内から脳波を導出し、環境変化(音の変化)に伴う反応を検討した。その結果、意識が生じる前の認知段階(感覚記憶)を反映する脳波成分が出現した。またADHDラットではこの電位成分が生じず、症状改善薬の投与により出現した。これらより、ラットもヒトと同様、感覚記憶が存在し、ADHDにおける意識の特徴とその改善法が障害モデル動物において示唆された。そこで本研究では、上述した脳オルガノイドの性質を遺伝子発現および電気反応の観点で解明するとともに、生体の脳で生じる意識の生理学的機構を解明することにより、意識と医療機器を神経情報によって直結するBMI (brain machine interface) 技術の進歩を促進したい。さらに神経発達症等の意識の特徴を脳内の情報処理の解明によって明らかにし、福祉社会の発展に寄与していきたい。

重点領域研究採択者

 重点領域研究は平成28年度からスタートしました(乐彩网175002年度より研究期間が2年間になりました)。

 過去3年間に重点領域研究で採択された研究課題は以下の通りです。

画像(重点領域研究採択者一覧).png

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